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遺言書作成・相続手続

最愛の家族が突然亡くなり、悲しみに暮れる暇もなく襲ってくるのは、「法」で縛られた悲しい現実かもしれません。

今まで、当たり前のように、ご主人の口座から自由に引き出しをして利用していた銀行口座は、名義人の死亡を知られると銀行により凍結され、利用できなくなります。また、お通夜の席から、相続人間での激しい紛争が勃発し始めるケースもしばしばです。これは、遺産が比較的少額の場合であっても変わりません。

しかし、適法に遺言を残すことにより、それらの問題はなくなり、亡くなられたご親族の不安が解消されるはずです。

日本人は、人が亡くなるというような不幸な出来事を想像することを「不吉な事」として嫌う傾向にあると思います。しかし、そのように考えてしまうことが、残された親族間に紛争を生じさせ、取り返しのつかない深い傷跡を残すことにもなりかねません。

遺言書は、法律や裁判例に沿った内容で残さないと無効 (*1) になるなど、一般の方では理解が難しく、間違いやすいものです。
また、遺留分 (*2) や相続の順位などの法的知識も必要になりますので、遺言書の作成に関することは、法律専門家である司法書士に依頼されることをお勧めします。

 (*1) 無効:効力が生じない
 (*2) 遺留分 (いりゅうぶん):法律上保護されている最低限の権利

遺言書の種類

遺言書には、大きく分けて自筆証書遺言と公正証書遺言の2種類があります。遺言としての効力に優劣はありません。どちらも遺言として同じ法的な効果が生じます。

ただし、自筆証書遺言は改ざんや破棄、また、発見されないおそれがあるなどの理由から、遺言書をお考えの方には、公正証書遺言をお勧めしております。

公正証書にした場合のメリットは、上記の防止の他、遺言書の検索システムがあり、相続人が公正証書遺言の存在の有無を公証役場で調べることができることです。家族に内緒で遺言を書かれる方が多いのですが、その場合、被相続人の亡き後、相続人によって遺言の有無を調べることができます。また、遺言書の原本が公証役場に保管されますので、相続人が遺言書の謄本を取得することによって遺言書の内容を確認し、相続手続きを行うことが可能となります。

なお、公正証書遺言を作成する場合、証人2名が必要になりますが、当事務所の司法書士及び職員が、遺言者がご本人であること等を確認させていただき、証人に就任させていただいております。

自筆証書遺言の場合は、公正証書に比べると費用が安く、証人も不要であるので、手軽に遺言者が一人で作成することができる利点があります。しかし、遺言書作成には厳格な要件があり、不備があると遺言としての効力が認められなくなりますので、専門家関与の下で作成することをお勧めします。

例えば、子がいない夫婦で、相続後、夫の兄弟との関与を避けるため、全ての財産を妻に相続させたい場合などは、自筆証書遺言にして妻に遺言書を預けておく方もおられます。

なお、自筆証書遺言の場合は、相続開始後、裁判所で検認の手続きが必要になります。検認の手続きを経ないで遺言書を開封すると、制裁を受ける場合がありますので開封してはいけません


遺言が効果的な事例1:相続(争族)対策

被相続人の遺産が預貯金だけであり、相続分に応じて均等に分けられる場合であれば遺産を分けやすいかもしれませんが、通常は自宅の不動産など、事実上、分割ができない財産が含まれているのが一般的です。例えば、高額の自宅不動産を長男が相続し、預貯金等、その他の少額の財産を他の相続人で分け合うという場合は、話し合いがこじれ、もめる可能性があります。しかし、被相続人の意思として、しっかりと遺言書を残しておくことができれば、相続人間で揉めることが少なくなりますし、上記のようなケースでは、長男は遺言書に基づき、長男名義で自宅不動産の登記が可能となります。
ただし、このケースでは、長男以外の相続人の遺留分に留意する必要があります。


遺言が効果的な事例2:子供がいない夫婦の場合

被相続人に子供がいない場合、夫の財産の全てを妻が相続できると考えている方が多いのですが、そのようなケースでは、夫の両親が他界している場合、夫の兄弟姉妹も相続人となってしまいます。もし、死亡している兄弟等がいれば、その子供も相続人となります。したがって、遺言書がない場合は、それら兄弟等全員の協力が得られないと、ご主人名義の財産を、奥さん名義にすることはできません。

しかし、遺言書を書いておくだけで、そのような不安は解消されるのです。兄弟姉妹には遺留分がありませんので、「妻に相続させる」という内容の遺言があれば、残された奥さんがご主人の兄弟ともめることはありませんし、頭を下げて兄弟から印鑑をもらう必要もなくなり、確定的にご主人の遺産を取得することができます。


遺言が効果的な事例3:相続人に未成年者がいる場合

例えば、ご主人が亡くなり、不動産を妻名義に変えたい場合、相続人が妻と二人の子であり、このうち一人が未成年者の場合は、未成年者の子について特別代理人の選任の申立てを裁判所にしないと遺産分割協議ができません。子供が全員未成年者の場合は、それぞれにつき、特別代理人を選任する必要があります。また、原則として特別代理人は、未成年者に不利な内容の遺産分割協議ができません。

なお、相続人に未成年者がいる場合でも、法定相続分どおりであれば登記をすることが可能です。上記のケースでは、妻が2分の1、子は各4分の1の権利を取得します。

例えば、夫の亡き後、相続税対策等で自宅等の不動産を妻の単独名義にしたい場合は、遺言を書いておくことが効果的な場合があります。
なお、税務につきましては、ご依頼者様のご要望により、当事務所の顧問税理士を紹介させていただきます。


遺言が効果的な事例4:内縁の妻がいるケース

内縁の妻には、法律上の相続権がありません。ただし、借家等を借りる権利・賃借権は認められますが、どれだけ献身的に尽くしてくれた方でも、法律上の婚姻関係がない場合は、上記以外の相続権が認められません。したがって、内縁の奥さんに財産を遺したいという想いがある場合は、ご主人の亡き後、内縁の妻に財産が移転するように、遺言書を書いておく必要があります。

なお、被相続人に法定相続人が一人も存在しない場合は、特別縁故者として相続を受けられる場合(民法958条の3)がありますが、必ず認められるとは限りませんし、手続きに時間と費用がかかりますので、このようなケースでは遺言書を遺すことが賢明であると考えます。


遺言が効果的な事例5:法定相続人以外の人に財産を移転させたい場合

例えば、行方不明や親不孝な子には財産を遺したくない、逆に、可愛い孫や長年献身的に尽くしてくれたお手伝いさんなど、法定相続人以外の人に財産を移転させたい場合は、遺言書を遺す必要があります。

なお、この場合は、相続税加算や不動産取得税の課税など、税制面に注意する必要があるのと、遺留分にも留意する必要があります。税金面に関しては、当事務所の顧問税理士と連携して、対応してまいります。


遺言が効果的な事例5:相続人の一人が認知症等、判断能力が無くなってしまうケース

健康な間は、ご自身はもちろん、奥様等ご家族が認知症を発症するなど想像もしないことはごく自然な事だと思います。いつまでも健康で長生きし、人生の幕を閉じられれば良いのでしょうが、現在、人の平均寿命と健康寿命の差が約10年あると言われており、誰もが約10年もの間、認知症や介護等が必要な状態になる可能性があるのです。

例えば、二人暮らしのご夫婦のうち、ご主人が亡くなった時、奥様が認知症等判断能力を喪失していた場合は、原則として、家族間で遺産分割協議ができなくなります。この場合に、ご主人名義の不動産を売却して、奥様の介護費用や施設の入所費用に充てたいと考えた場合、奥様に成年後見人を選任して遺産分割協議をすることになり、また、自宅不動産の売却に際しては、裁判所の許可が必要となります。

このようなケースでは、例えば、ご主人が生前に、ご長男に相続する旨の遺言を書いておけば、ご長男において不動産を売却し、お母様の介護費用等に充てることが可能となります。

なお、このようなケースでは、ご主人の生前における家族信託も効果的ですので、是非ご検討ください。


遺言が効果的な事例6:再婚で、前妻・後妻の双方との間に子供がいるケース

この場合は、遺言がなければ必ず紛争になると言っても過言ではないと思います。当事者間で解決できるケースは稀ではないかと思われます。遺言書がない場合、通常は、相続人の誰かが調停等の裁判手続きの申立てするか、弁護士に依頼することになるでしょう。しかし、解決までにはかなりの期間を要するケースが大半と思われます。

このようなケースで、夫(または妻)に財産がある場合は、必ず、遺言を遺しておくべきでしょう。


遺言書作成支援の費用

 報酬(税別) 
公正証書遺言原案作成
及び準備等の一切
80,000円 当事務所の司法書士等2名の証人の費用、相談料、日当等全てを含みます。

自筆証書遺言

30,000円 全財産をお一人に相続させる場合(含む相談料)
自筆証書遺言 50,000円 上記以外の場合(含む相談料)
戸籍等取寄せ 1,000円 1通につき
  • 相談料は無料です
  • 公正証書遺言の場合は、公証人の手数料が別途費用になります。公証人の費用はこちらをご覧ください。

相続登記の費用

 財産の価格(評価額)報酬(税別)
相続による所有権移転(相続関係説明図作成を含む) 1,000万円未満
1,000万円以上
50,000円
5,000万円ごとに1万円を加算
遺産分割協議書作成(必要な場合)   15,000円
相続人4名以上の場合、1名につき5,000円を加算
筆数加算 不動産1個につき 1,000円を加算
戸籍収集 1通につき 1,000円
  • 相談料は無料です
  • 不動産登記には、報酬の他、登録免許税(固定資産税評価額×4/1000 例 評価額が500万円では20,000円)が必要になります。
  • 無料見積りいたします。固定資産税評価証明書(市役所で取得)と、登記簿謄本(全部事項証明書 お近くの法務局で取得)をご準備願います。